蹴馬鹿の窓


 

只今、冬眠中 by kazua510

その窓から 広がるのは 中学校のグラウンド。

向う側が野球部 こちら側がサッカー部

放課後のざわめきと 向うに沈む夕日。

芽吹きの春 伸び行く夏 淋しげな秋 そして足跡が残る冬。

彼らの成長を ずっとこの窓から見守った

喜びも 悲しみも 疲れも 癒しも。

そんな人間を サポーターと呼ぶのなら 嬉しく受けとめよう

僕は 君らの サポーターだ

今までも そして これからも。
 
2004・1・8 kazua510

kazua510 って・・・・・

管理人と、同じ年 おなじ学年 おなじ街の生まれなのに、学校はすべて違った。
そんな2人が40にして「御対面」 きっかけは・・コンサドーレ。
豊富なサッカー知識と人を引き込む「ドラッグ」のような文章で、こんさくたろうを
引っ張ってくれるはず。

そのkazua510さんから 「ごあいさつ」

ということで 始まりました 「kazuaの窓」。
ちょっと照れくさいんですが 自分なりに頑張ってみようと決意してる次第でございます。
それでも"気まぐれ 風まかせなコーナー"になる事 間違いなしで
管理人さくたろうさんには 多大な迷惑を掛けるんじゃないかな と思ってます ので
今のうちから 誤っておきます「ごめんなさい」。

なんか 中学生が「勉強するから 自分の部屋作って」っておねだりしたら
ホントに作ってくれちゃって「これで…ムフフ…」とかニヤ笑いを浮かべてたら
途端に成績下がっちゃって 「こりゃ部屋 没収だな」とか言われて
必死こいて期末の勉強とかして それでもベッドの下のブツだけは死守しようと
涙ぐましい努力を続ける少年 のような気分です。 どんな気分だ?

そんな話しは 置いときまして 私事ですが インターネットをやり始めて1年
あらゆるコンサドーレサイトを見て廻ると 一昨年の散々たる成績の後
どのHPにもネガティブな発言が踊ってました それは仕方のないこと と思いつつ
「なにか自分にも コンサのために出来る事は ないだろうか」
などと想いを巡らせておりました。
お金や行動が一番大切ですが"言葉の持つ力"にも 他の人を巻き込む能力があります
もしも自分の文章で1mmでも コンサに対し前向きになってくれたならば
それが"自分にも出来る事"じゃないだろうか と。
ちょうどその頃に この"こんさくたろう"と 巡り会い
プロフィールに書かれている"出身地・赤平市 生年月日・1964"に食いつき
常連の人達の言葉に暖かさを感じ ここをホームグラウンドにしようと思いました
まことに勝手な決意ではありましたが。

タイトルのそばにある「蹴馬鹿の窓」は ウチの部屋に実在する窓です。
この窓が"サポーターとしての定義"を 知らしめてくれます
暖かく見守り 力強く応援する。
これからどんな文章を書くにせよ その原点を忘れないよう そこへ置いてもらいました。

この与えられた機会を 逃すことなく コンサドーレのため こんさくたろうのため
そしてサッカーのために 頑張っていこう と思ってます
どうか 道を見失った時や へこたれた時 厳しくも暖かい言葉を投げ掛けてください。
「さっさと書けや」とか「オマエの話しは つまらん!」とかでも結構です。
重ね々ですが 何とぞ よろしくお願い致します。

それと 後でさくたろうさんからも 提案があると思いますが このコーナーに
皆さんも書かれてみたらどうでしょう きっと胸の奥で渦巻いてる言葉があると思います
それらをここへ載せてみたらどうでしょうか 掲示板とは一味違うコラム風に。
いいですよね さくたろうさん。これを読んでる あなたに いきなりご指名が来るかも。

なお コラム1本目は 「遥かなる旅」です。いきなり書下ろしじゃありませんが
今までで一番気に入ってる文章なので 1本目にしました
けしてコラムを怠ってるワケじゃありませんよ 今 必死で書いてますよ ホントホント。
それでは 「遥かなる旅」どうぞ。




NO.1 『遥かなる旅』 2004.1.10

この物語は 安住の地を求め 遥かなる旅を続ける 民の物語である。

旅の支度は終えた。
が 僅かな水と食料 ボロ布のような衣料 支度が充分でない事は分っている。
寒さに震えることも 暑さに乾く事も 覚悟は出来ている。
だが いつまでもここには居られない もっと豊かな地へ 次の場所へ行かねばならない
民には心強い助っ人たちがいた 傷を負いながらも 民のため力を貸してくれた。
新しい長は 幾つもの旅を乗り越えた経験者 標となるに相応しい
「彼について行けば 必ずや辿り着ける」
そう誓い合い 民の遥かなる旅は始まった 永遠の地を求めて。

まだ雪の残る大地に 旅の第一歩を印した。
風は身を切るように冷たい だが心は希望に燃えていた
だが突然 猛吹雪に見舞われる 前も見えない 心すら凍らせるような寒さだった。
「険しい旅になる…」 誰もがこの先の旅に不安を感じた第一歩になった。

それからは道なき道を ひたすら歩いた。
自分が今どこにいるのかも 目指す地はどこなのかも分らずに…
一度 海に出た 皆が初めての海に歓喜した 中でも助っ人たちが大喜びで暴れまわった
民はそれを頼もしく眺め 心を緩ませた。 だが喜びはつかの間の夢に終わった
頼りのはずの助っ人が1人 突然旅を辞めた 残りの者もケガと通じない心で
上手く溶け込めてはいなかった またも混沌とした道を歩み続けた
しかし目指す地は遥か遠い。 旅の序章は明らかな躓きを見せていた。
気がつけば辺りは雪が解け 春の訪れを迎えた。

ある晩 ふと目を覚ますと 外が騒がしい。
何か揉めているようだ 見ると 助っ人が見知らぬ旅人と争っていた
確かに彼は 乱暴者ではあったが 根は心温かく 民には愛されていた
こんな所で揉め事を起こして 彼を失うわけにはいかない
必死で仲間が止めに入り なんとかその場は治まった
しかし その後 彼から 頼もしさの灯は消えた。急速に旅の力は失われていった。

春も過ぎ 道も平坦になっても 足取りは一向に軽くならない。
なんら問題のない道ですら躓きケガをする ケガ人のため遠回りをする
それが進まない原因だった 頼るべき人間も 次々と失っていった
あの 海で歓喜し 誰よりも頼りにされた助っ人も いつしか闇へ消えた
 
一度 彼に助けられた事がある 崖から足を踏み外しそうになった時
 彼が手を差し伸べてくれた その時 恐る恐る彼の頭に触れてみた
 彼はニッコリと微笑み 何事も無かったように戻っていった
 あの時のザラザラとした肌触り 瞳の奥に宿る優しさと強さは 今も忘れない。

彼がなぜ民との旅を辞めたのか ケガや揉め事で 皆に迷惑をかけた事に責任を感じたのか
それとも民が寄せるほどの愛着が無かったのか 今となっては知る由もない。
野には花が咲き乱れ 草木が青々と茂る 初夏を迎えた。

ようやく民の足並みが揃ってきた 歩みはゆっくりだが 確実に1歩 また1歩と進んだ
ここまで決して順調な旅ではなかったが 蜃気楼の彼方に安住の地を見い出した。
「あと 僅か…」 民の顔に希望が生れ この旅 始まって以来 希望の光が辺りを照らした。
だが この希望も蜃気楼に過ぎなかった 次の現実に民たちは愕然とした
森を抜け目の前に広がったのは 広大な砂漠だった 辺りには川も緑もない。
渇きの恐怖が皆を襲った 間もなく灼熱の夏が始まる。

喉が渇く 足が焼けるように熱い もう1歩も進めない 「本当に安住の地があるのか?」
民に疑いが生れだした 渇き 不信 疲労 極限に追い詰められた
その時 「私はここを離れる 皆との旅はここで終える」これまで民を率いた長の言葉だった
民たちは我が耳を疑う。長 自ら群れを離れると?
灼熱の砂漠で 自分の居場所さえ分らない 我々を置いて行くと?
長の決意は変わらなかった 民たちはこの旅が失敗に終わる事を覚悟した。
新しい長には 民の中の長老が選ばれた 皆をよく知る 情に厚い男だった。
「とにかく一刻も早くこの砂漠を貫けなくては 水が涸れる前に 皆が動けるうちに…」
新しい長は一番後ろから 民を 励まし 勇気づけながら歩みを進めた
照り続ける日差し ケガ人も一向に減らない 重なる不安と疲労
この旅 最も険しい夏が終わろうとしていた。

旅の始まりにいた助っ人たちは皆いなくなった 長さえも変わってしまった
追い討ちを掛けるように民の若長が群れを離れた
この先 誰を信頼し どこへ向えば良いのか 疑問が渦巻いた
民たちは疲労し 歩き続ける意義さえ失いかけていた。
ようやく灼熱が過ぎ 永遠と思われた砂漠を貫けた
だが次に見たのは断崖の岩山だった
もう民にこの山を登る力はない その場にへたり込む者 じっと考え込む者
皆 勇気を失った。

その時 若者が立ち上がり 黙々と岩山を登り始めた。

民は皆 唖然と眺めている
だが1人 また1人と 若者たちは続いた まだ ぎこちないながらも
その手はしっかりと岩を掴み 歯を食いしばって 登って行く
傷だらけの足からは血が流れる 爪は剥がれ落ちそうになる
それでも彼らの目は頂上を見据え 黙々と登り続けた。
長は言った「さあ 続け!あの山を越えれば旅は終わる 最後の力を!」
民は立ち上がった 若者の我武者羅さが 皆に勇気を与えた。
辺りの木々は紅く色づき始め 秋が深まっていた。

最後の力を振り絞り 岩山を登った だが想像以上に岩肌は険しく 何度も挫折しかけた
その度 若者たちが手を差し伸べ 時に引き 時に押し 民たちを救い上げた
若者の1人が頂上へ辿り着いた だが彼は眼下を見据えたまま 動かない
次々と登頂する者たちも同じだった 最後に長が登りつめ
見下ろした景色に言葉を失った そこに見たのは荒れ果てた荒野だった
思い描いた安住の地とはまったく違う 覚悟はしていたが 皆に落胆の色は隠せなかった
傷つき 失望し 疲労した体で山を降り始めた そう この山を降りなければ旅は終わらない
木々の葉は落ち 初雪が舞った 「早く降りなければ…」忍び寄る冬に急かされた。

真先に駆け降りたのは 若者だった 誰よりも早く荒野に着いた彼は 大地をならし始めた
続く者は食料を探し 次の者は水 次はテント 若者たちは次々とここで暮す準備を始めた
「そうだ 落胆していても始まらない 夢は叶わなかったが 彼らがいる 次のために…」
まだ蒼かったはずの彼らが いつしか逞しい存在になっていた。長の目に安堵の灯が宿った。
長は地へ着き 民を呼び寄せた 皆に詫び そして次の旅には同行しない事を告げた
彼だけのせいではない事は分っている 不甲斐なかった自分たちの足取りを悔やんだ。

果てしなく永く思えた旅が終わった。辿り着いたのは安住の地ではなかった。
多くの者が傷つき 疲れ果て 幾人かはここで旅を終えるだろう 既に旅立った者もいる
残った者 新しく加わった者で また旅は始まる 次はもっと険しいものになるだろう
だが あの断崖の岩山を勇猛に登る彼らがいる限り 恐れに負けない あの勇気がある限り
必ずや 遥かなる地へ 辿り着けるだろう それまではここで暮らし 旅の支度を整えよう。

外は銀色に包まれた。 民たちは 深い眠りについた 次のために 春のために。


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